支援項目
上場申請書類及び成長可能性資料の作成を支援いたしました。
Q1.御社のビジネスを教えて下さい。
株式会社シンカは、「ITで世界をもっとおもしろく」を経営理念とし、自社開発のクラウドシステム「カイクラ」の開発・販売を行っております。「カイクラ」は、コミュニケーションプラットフォームとして電話やメール、ビデオ通話、SMS、LINE等のSNSなど、多様なコミュニケーション手段を一元管理できる画期的サービスで、2014年8月のリリース以来、自動車や医療・介護、不動産など100を超える業界の、2,700社を超える企業様に導入いただいております。
「カイクラ」の大きな特長としては、多様なコミュニケーション手段に対応しその履歴を一元管理できること、及びそのコミュニケーション履歴が顧客情報と紐づけられて自動で整理されることにあります。これらはカイクラの画面を通じていつでも参照可能です。また、オフィスの固定電話に着信があると、それと同時にパソコン画面に顧客情報とコミュニケーション履歴が表示され、担当者が不在でもスムーズなお客様対応を実現することが可能です。異なるコミュニケーション手段を用いても、お客様ごとに会話履歴を自動収集し一本化するため、やり取りの齟齬が生まれにくいのも特長です。「カイクラ」を導入いただくことで、業務効率化や生産性向上、顧客満足度向上を図れるほか、従業員や管理者の業務負担軽減などの効果をご期待いただけます。また、音声通話の自動録音機能やテキスト化機能を備えているため、通話データを電話応対品質の向上にお役立ていただくこともできます。
本年で10周年を迎えた「カイクラ」は、お客様に付加価値の高いサービスをお届けすべく、さまざまな企業と連携しながら進化を続けています。
さらに、2024年8月16日には、株式会社neoAIとの協業を開始し、「カイクラ」の有するコミュニケーションに関するビッグデータを活用するためのAIモデルの構築・開発を開始しました。「カイクラ」の今後の発展を見据え、高精度なAIモデルを構築し、さらなる企業の業務効率化と顧客満足の向上に貢献するサービスの開発を行っていく所存です。
Q2.新規上場を目指すに至った経緯を教えて下さい。
「カイクラ」は独自性の高いユニークなサービスで、市場に類似するサービスはほとんど存在しません。それゆえに、優れたサービスでありながら認知度がなかなか上がらず、当初は販路拡大に苦慮しておりました。一方で、お客様にデモンストレーションをご覧いただくと、利便性が高く有用なサービスであることが伝わってご契約に至るケースが多くあります。さらに、導入後の満足度が非常に高く、解約率が極めて低いことから、サービスの認知度が向上すればシェア拡大が期待できるだろうと思われました。こうした経緯から、当社や「カイクラ」の認知拡大を目的に、株式上場を目指すことにしました。
Q3.響きパートナーズを知ったきっかけを教えて下さい。
当社の管理部門責任者が、響きパートナーズの高橋様を存じ上げていたことから、IPOコンサルティング会社を検討するにあたって候補に挙げておりました。その他数社を比較検討して、最終的に響きパートナーズにお声がけさせていただきました。
響きパートナーズには、新規上場申請のための有価証券報告書(Ⅰの部)、および各種説明書類、成長可能性資料の作成支援を依頼し、2021年11月から2024年2月までの約2年間ご支援いただきました。
Q4.どのような課題やお困りごとがありましたか?
当社には上場に携わったことのある従業員が数名在籍していますが、自分たちだけで上場準備ができるほどではなく、その経験は必ずしも十分ではありませんでした。こうした状況で、日常業務と並行して上場準備を行なうには人的・時間的リソースが不足しており、外部の力を借りる必要があると感じていました。また、上場関連書類を準備するにあたり、成長可能性や業績の見通しをどのように可視化し、いかに効果的に伝えるかについて入念に検討する必要があり、できれば社内リソースをこうした検討作業に集中させたいと考えておりました。このように、上場関連書類作業のためのリソース不足が当社にとっての大きな課題でした。
Q5.響きパートナーズを選んでいただいた理由を教えて下さい。
響きパートナーズは上場支援実績が豊富で、また主幹事証券会社からの評判が高く、当時の主幹事証券の担当者から「丁寧に対応してくださる会社ですよ」と説明を受けていたため選ばせていただきました。上場準備では予想外のことが起こるものなので、親身に寄り添って対応してくださる支援会社であればより円滑に作業ができるだろうと判断しました。
実際、響きパートナーズとはコミュニケーションを密に取りながら、自社で手を動かすべき業務と専門家の助けが必要な業務を細かく分けて推進することができたため、支援のバランスがよいと感じました。全面的にお任せするタイプの支援会社に依頼していたら、社内に上場準備や上場後の開示資料作成等に関するナレッジは残らなかっただろうと思います。
また、今回準備にあたったのは取締役を含めて約6名と少人数で、かつ「上場準備室」のようなプロジェクトチームも作らなかったのですが、それでも上場できたのは上場関連業務の一部を響きパートナーズに依頼できたからだと思っております。限られたリソースを有効的に使うことができたため、計画どおりに上場準備を進めることができました。
Q6.響きパートナーズの支援業務について、特に満足いただけことを教えて下さい。
さまざまな業務のなかでも、とくにⅠの部と各種説明資料、成長可能性資料の作成における、響きパートナーズのプロフェッショナルなサポートに深く感謝しております。
Ⅰの部と各種説明資料では、一度社内で作成したものを大きく手直しする必要がありましたが、タイトなスケジュールであっても細かい修正指示に粘り強くご対応いただき、完成度の高い資料に仕上げることができました。
成長可能性資料については、経営陣の想いを深く理解して具現化してくださり、非常に満足しております。優れたデザイン力のおかげで、私たちの想いを鮮明に表現することができました。開示用データを視覚的にわかりやすく整理していただきましたので、いずれも当社の大切な資産として、今後もブラッシュアップを重ねながら継続的に活用していきたいと思っております。
Q7.御社の今後の展望や野望をお聞かせ下さい。
上場達成により、経営陣や管理職の意識は確実に変化したと思います。投資家の視点に立って事業をより俯瞰的に捉えるようになり、新サービスリリース時の株価の動きや社会の反応に敏感になるなど、以前にも増してステークホルダーや社会に対する責任を感じるようになりました。また、銀行との関係性においても前向きな変化を感じていますので、今後も良好なパートナーシップを継続していきたいと願っております。
このほか、採用面でも効果が表れています。特に管理部門では、これまでとは異なるスキルや職務経験を持った求職者から関心を持たれることが増え、上場の影響の大きさを実感しています。
今後の展望については、中長期的には、AI技術によりコミュニケーションに関するあらゆる課題解決に貢献していきたいと考えています。お客様の新たなニーズにお応えするため、今後も機能の改善と拡充に力を尽くしてまいります。また、国内での認知度がまだまだ充分ではないと感じるため、積極的に認知を拡大するための活動を行い、「カイクラ」の魅力を発信していく予定です。
10年後、20年後に向けては、次の上場も視野に入れつつ、「カイクラ」がなくてはならない存在として、お客様に愛されるサービスへと成長させていきたいと思います。当社のサービスの普及により、各業界がさらに活性化することを心から期待しています。